歴史

豆などの素材を、蜜(砂糖)漬けした和菓子。
江戸時代後期、幕末の江戸にて発明されました。

当時、煮ても皮が破れない(腹が切れない=切腹しない)ので、めでたい豆として赤飯に使われていた大角豆(ささげ豆)が、菓子の原料としては注目されず、値段も安かったことに目をつけた菓子職人が、「庶民により手軽で美味しい菓子が作れないものか」と作った、思いやりのあるシンプルなお菓子です。

冷蔵庫のない時代、手軽で日持ちがする美味しいお菓子は喜ばれ、江戸から日本中へと広がって行きました。そのため現在でも、甘納豆屋さんは日本中にあります。

日本が世界に誇る食文化

蜜漬けは、伝統的な食品保存技術の一つ、先人達の知恵でもあります。

蜜漬け菓子はヨーロッパでも発達し、イタリアのマロングラッセ、フランスのフリュイ・コンフィ(果物の蜜漬け)、スミレやバラなど花の蜜漬けもあります。

日本でも、豆だけでなく、栗やさつまいもを使うのも定番ではありますが、この「豆」を使うのは日本独自であり、世界に誇る日本の食文化といえます。お豆は高タンパクで低脂肪、食物繊維が豊富な自然のサプリメント。大切にしていきたい食材です。

名前の由来

~なぜ「納豆」がつくのか?~

実は、一般的な納豆(糸引き)とは、無関係です。
※よく、名前に「納豆」と付くことから、「発酵食品ですか?」と質問をいただきますが、発酵食品ではありません。

納豆には2種類あり、糸引き納豆(納豆菌による発酵)と塩辛納豆(麹菌による発酵)です。甘納豆の由来になったのは後者で、名前の通り塩味があり、味噌に近い食品です。今でも、京都では大徳寺納豆や一休寺納豆が有名です。

甘納豆が発明された当時の江戸では、「浜納豆」(浜松で作られた塩辛納豆)が有名で、これをもじって「甘名納糖(あまななっとう)」と命名されました。これがなまって「甘納豆」になったということです。